令和元年 水無月歌会

新青虹6月号掲載の、歴史にとてもお詳しい金丸さんの「結城神社の梅」のお歌に端を発して、南北朝時代、朝廷の攻防に翻弄された伊勢平氏の顛末や、斎宮の伊勢神宮への長旅、大和から山城の笠置を経、伊賀の柘植に出て鈴鹿の関に通じた伊賀越えの事、そして平家物語を読み込んでおられる中川さんからの補足もあり、思わぬ歴史探訪の歌会となりました。

今月より参加された児島さんは伊賀出身で、今も伊賀市の行事にボランティアとして多々参加なさっているそうです。中川さんも伊賀出身ということで、近々伊賀への吟行も実現しそうです。

「新青虹」6月号より

・南朝に一生ささげし宗広の魂はましろき梅と散りけむ(金丸満智子)

・祖父若く作りし梅の枝ぶりを残し影おく石も古りけり(井口慎子)

・星条旗あぐる役所に勤めしとシベリヤ帰りの父の記せる(山本浩子)

・膝の上に増しくる重みは寝入る子のそは未来ある生命と思ふ(中川りゅう)

・微塵なる光の粒におぼろなる月へと春のくさめは止まず(中世古悦子)

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