神無月歌会[令和五年]

大変な暑さを凌いだご褒美でしょうか、すがすがしい秋日和が続きます!
多忙にかまけてホームページの更新も久しぶりとなりました。

さて、三重支部に又新しい方が加入して下さいました。中沢さつきさんです。関宿の街道
沿いで、ご主人とお二人、『セルクル』というおしゃれなレストランを営んでおいでです。
すでにご存知の方もいらっしゃるのではないでしょうか?10月の支社会が初お目見えで、
お手製の栗きんとんをお持ちいただき、出席者の皆さまと秋の味覚を堪能しました。

歌には日々の生活より生まれた感情の揺れが詠み込まれますが、紡ぎ出されたことばに共
感したり、はっと驚かされたり、メンバーが多いほどその幅が広がり面白さも増します。
短歌にご興味をお持ちの方、ぜひご参加下さい!

10月支社会自由詠、添削例

・海の空に虹うつくしと点滴を終へし息明るく電話かけくる(井口慎子)
・海みゆる虹うつくしと点滴を終へし息子の電話明るし

・七五三の写真ポーズに緊張す孫は日頃の笑顔も失せて(後藤まゆみ)
・七五三の写真ポーズにはぢらへる孫は日頃の笑顔も見せず

・りーりーにちんちんちんと虫集く網戸の外に秋の夜来たる(山本浩子)
・りーりーちんちんちんと虫すだく庭にぎはしく秋の夜来たる

・この夏の異常な暑さ亡夫に告ぐ墓参に来られた喜び嬉し(中村智恵子)
・この夏の暑さ異常と亡き夫に告ぐる墓参に来られうれしき

・多武峰十三重塔寂びし檜皮梳くやに秋の風せり(中世古悦子)
・多武峰十三重塔寂びし檜皮見あぐる秋の風せり

・秋暑にもめげず咲きつぐ紫の無気味を厭ふも名は知らぬなり(中城さとこ)
・秋暑く耐へて咲きつぐ紫の無気味なる花名は知らぬなり

・七草に心奪はれ立ち止まる馴染みの路に秋色の風(加藤多美子)
・女郎花に心ひかれて立ち止まるなれゐる路に秋たしかなり

・居間の仮の裸電球に垂らす紐高校生とて面白がりぬ(青山玲子)
・古家に残れる裸電球の紐めづらしむ高校生の子は

・遠雷の去りゆきやがて雨あがる罷れる庭にこほろぎの鳴く(中川りゅう)
・遠雷の去りゆき今は雨あがる帰らむ庭にこほろぎきこゆ

・エルメスの時計求めしときめきも昭和よき日の夢と身は生く(金丸満智子)
・エルメスの時計求めしときめきの昭和よき日の夢と身は生く

・山桃の古枝にスズメ蜂の巣をいつか太らせ炎天ひさし(水本協一)

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