鈴鹿は久し振りに雪の年明けとなり、残念ながら初日の出に手を合わすことはできません
でしたが、いつもと違う幕開けに、新しい展開の予兆ではと微かな期待も添いて、家内穏
やかにおせちを囲みました。皆様はどのように元日をお迎えになられたのでしょうか?
密になることが最大のリスクとなる疫下にあって、幸い短歌は単位がひとり。大勢で集う
ことなく成立する文芸です。歌を詠むというのは、自分を見つめ直し心の奥を確認する作
業でもあります。思いも寄らない本当の自分に出会えるかもしれません。
是非ご一緒に宝探しの旅に出てみませんか!ご一報をお待ちしております!!
[12月号誌上より]
・となりあふ漁師荒れにし海の日の想ひ出に酔ふ寿司と一夜を(金丸満智子)
・愛蔵の歌集をひとに見せむとて一頁づつぬぐふ秋なり(井口慎子)
・私ゐて母安心の中にゐるとしみじみ思ふ秋の午後なり(山本浩子)
・曼珠沙華ひと恋ひそめし若き日をしのに思へば空いや高し(中川りゅう)
・暮れ初むる竹やぶ抜けし細道に猫と見紛ふ石かはつとす(後藤まゆみ)
・縁側にひざ小僧抱くすずしさに鰯雲なるうろこをかぞふ(中世古悦子)
・落蝉のかしこにあれど重ならず離ればなれにいのち果つれば(水本協一)
コメントは停止中ですが、トラックバックとピンバックは受け付けています。