葉月歌会【令和二年】(中止)

7月中を降り続いた雨は、8月に入るとピタリと止み、以降その雨は一体どこへ消えたのか暑く乾いた日々が続きました。そしていよいよ台風のシーズン到来です。9号の襲来は何とか難なきを得そうですが、間も無く台風へと発展する10号が何とも不気味です。
また新型コロナの第二波は、鈴鹿でも例に漏れず、連日感染者が報告されています。自粛生活もはや半年を過ぎ、当たり前と思っていた家族や友人たちとの間近での交流が、今では懐かしくも感じられます。

しかしピンチはチャンス!この自粛で得られた家での静かな時間を無駄にせず、古の歌人や青虹の先輩方のお歌を読み返してみてはいかがでしょうか。

 

<8月号誌上より>

・岩の上の亀も水面にうく亀も春の別れをいつと知るなく(金丸満智子)

・ぜいたくは望まぬ暮らしささやかに祝ひ膳して春の月観る(井口慎子)

・つばくろの子育て眺むたのしみに青空あふぎ遠まはりせり(山本浩子)

・ゆうかぜになびく茅花のかがやきて童話の狐ひそむやに揺る(中川りゅう)

・ウイルスの騒ぎをよそに渡り来しつばめ青田に宙返りせり(中川寿子)

・草とても可愛いのよと又笑まふ老女の暮し麗しくあり(児島靖子)

・親鴨に離れまじとて子鴨らの足掻く水皺に夕陽きらめく(後藤まゆみ)

・陽と陰に彩られたる石段をモノクロームに人下り来る(中世古悦子)

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