青虹の歴史は古く、途中で歌誌は「新青虹」に改名されましたが、平成最後となる四月号で通算447号となります。
月々のお歌の中にはまだまだ歌暦の浅い私などには耳慣れない表現や読み方も多く、ことに万葉集に用いられている言葉などは趣深いものがあります。
例えば
崩る → かむあがる
購ふ → あがなふ(古くはあがふ)
薔薇 → さうび
夕星 → ゆふづつ(宵の明星)
呱々の声 → 乳呑子の声・産声
いんいんと → 盛んに 等々
少しずつでも表現の幅を広げていけたらいいなと思います。
・古庭の寒気に耐へて咲きつげる椿夜ごとに月と語らふ(金丸満智子)
・歳の瀬の浜辺くまなく浄められ朝陽に寄する白波光る(井口慎子)
・母とゐて旅の思ひ出聞きてゐる心やはらぐ寒の内なり(山本浩子)
・空と海接するところ赤き点みるまに太る初日となりぬ(中川りゅう)
・しなやかに揃へる葉群をすくと伸ぶ水仙高く向き合ふもあり(中世古悦子)
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